ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

内皮細胞における過酸化水素が誘発するカベオリン1のリン酸化は、ケルセチンが抑制する

Suppressive effects of quercetin on hydrogen peroxide-induced caveolin-1 phosphorylation in endothelial cells

著作名:
Akari Kondo-Kawai
Tohru Sakai
Junji Terao
Rie Mukai
出典:
Journal of Clinical Biochemistry and Nutrition
2021
69
28-36
DOI:
10.3164/jcbn.20-190
キーワード:
酸化ストレス
血管透過性
カベオリン-1
リン酸化
ケルセチン
要旨:
酸化ストレスで血管透過性が悪化する原因は、カベオリン-1(血管内皮を構成する蛋白質)のリン酸化に始まる。カベオリン-1を過酸化水素に曝すと、細胞間接着分子カドヘリン(糖蛋白質)をコードするmRNAの発現が減少し、血管透過性が悪化する。ケルセチンはカベオリン-1のリン酸化を阻害するため、ケルセチンの前処理は、過酸化水素による悪影響を回避できた。しかし、3-グルクロン酸抱合体に代謝されると、活性が失われた。