ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

芪参益气滴丸(Qishen Yiqi dropping pills)による糖尿病関連心不全の治療標的と分子メカニズムの探索: ネットワーク薬理学とバイオインフォマティクス

Exploring therapeutic targets and molecular mechanisms for treating diabetes mellitus-associated heart failure with Qishen Yiqi dropping pills: A network pharmacology and bioinformatics approach

要旨:
糖尿病と心不全とが併発した場合、中医学では芪参益气滴丸(Qishen Yiqi dropping pills)にて対処する。芪参益气滴丸・糖尿病・心不全に共通する遺伝子90種を元に蛋白質間相互作用ネットワークが構築され、6種の標的を特定した。遺伝子オントロジー解析の結果、6標的は低酸素症・活性酸素種の代謝・サイトカイン受容体と関連していた。京都遺伝子ゲノム百科事典(Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes, KEGG)の結果、治療標的としてAGE/RAGEシグナル伝達・脂質異常症・動脈硬化・HIF-1シグナル伝達経路・TNF-αシグナル伝達経路を特定した。コア蛋白質と構成成分との親和性を分子ドッキングで検証した結果、TNF-ホルモノネチン(−7.41 kcal/mol)と、TNF-ルテオリン(−7.14 kcal/mol)が1位と2位であった。