ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

シクロデキストリン-ケルセチン包接複合体とキトサンから成るナノファイバーでコーティングした綿の創傷被覆材は、抗菌活性・抗炎症作用・抗酸化作用を示す

Antibacterial, Anti-Inflammatory, and Antioxidant Cotton-Based Wound Dressing Coated with Chitosan/Cyclodextrin–Quercetin Inclusion Complex Nanofibers

要旨:
ヒドロキシプロピル-γ-シクロデキストリンは相当するβ体と比べて、ケルセチンとより安定な包接複合体を形成した。包接複合体はフリーのケルセチンの20倍の水溶性を示し、抗酸化作用も向上した。包接複合体にキトサンを加え、さらにナノファイバーに加工した。得られたナノファイバーは抗菌活性を示し、細菌種を完全に排除した。ナノファイバーはまた、免疫細胞と再生細胞の両方でIL-6と一酸化窒素を減少して、抗炎症作用も示した。よって、ナノファイバーは、創傷被覆材として理想的なプロファイルを有している。