AHR/NRF2/ABCC1シグナル伝達経路を介する解毒酵素の調節により、ケルセチンは牧草中毒が誘発した循環器毒性を軽減する
Dietary supplementation with quercetin alleviates fescue toxisis-induced cardiovascular toxicity by modulating detoxification enzymes through the AHR/NRF2/ABCC1 signaling pathways
- 著作名:
- Jing Ge
- Sarah Layne Shelby
- Yongjie Wang
- Palika Dias Morse
- Ken Coffey
- J. Lannett Edwards
- Tuoyu Geng
- Jinlong Li
- Yan Huang
- 出典:
- Food Bioscience
- 2024
- 61
- 104877
- DOI:
- 10.1016/j.fbio.2024.104877
- 要旨:
- 牧草中毒とは、内生菌を含む牧草を食べた家畜の循環器への悪影響である。ヒツジを4群に分け、以下の条件で6週間飼育した。1) 内生菌/ケルセチンを含まない餌、2) 内生菌を含みケルセチンを含まない餌、3) 内生菌を含まず4 mg/kgのケルセチンを含む餌、4) 内生菌と4 mg/kgのケルセチンを含む餌。ケルセチンは循環器組織の損傷を軽減し、内生菌がもたらした白血球増加を緩和した。ケルセチンは、芳香族炭化水素受容体(AHR)・構成的アンドロスタン受容体(CAR)・プレグナンX受容体(PXR)の活性を調節して、解毒酵素(CYP1・CYP2・CYP3)を活性化した。ケルセチンはまた、NRF2の活性化により抗酸化作用を増強し、ATP結合カセット輸送体(ABCC1)の発現を上方調節した。よって、ケルセチンによる内生菌の解毒作用はAHR/NRF2/ABCC1の促進に基づく。