進行性非小細胞肺癌の化学療法と中医学との組合せ: 鍵となる薬剤のスクリーニングとメカニズムの解析
Traditional Chinese medicine combined with chemotherapy in the treatment of advanced non-small cell lung cancer: key drug screening and mechanism analysis
- 出典:
- Naunyn-Schmiedeberg's Archives of Pharmacology
- 2024
- 397
- in press
- DOI:
- 10.1007/s00210-024-03310-5
- 要旨:
- 非小細胞肺癌の化学療法に中医学を組合せた臨床研究を検索した結果、頻度が上位の生薬はキバナオウギ・マツホド・オオバナオケラ(ビャクジュツの基原植物)であった。ネットワーク薬理学の手法を用いて、生薬の標的がPI3K/Akt経路でありコア蛋白質がAKT1とEGFRであることを明らかにした。また、有効成分はケルセチン・ケンフェロール・イソラムネチンであった。3化合物ともヒト由来非小細胞肺癌細胞株A549の増殖を阻害したが、イソラムネチンが最も強力であった。イソラムネチンはA549にてPI3KとAktのリン酸化を阻害し、G1期を停止してアポトーシスを誘導した。