黄耆と甘草(Huangqi-Gancao)の生薬ペアのネットワーク薬理学解析が明らかにした、RELA遺伝子が調節するIFN-γ/IRF1軸応答を介したケルセチンによる、アレルギー性鼻炎の治療の有効性
Network pharmacology analysis of the Huangqi-Gancao herb pair reveals quercetin as a therapeutics for allergic rhinitis via the RELA-regulated IFNG/IRF1 axis response
- 出典:
- Naunyn-Schmiedeberg's Archives of Pharmacology
- 2024
- 397
- in press
- DOI:
- 10.1007/s00210-024-03353-8
- 要旨:
- 黄耆と甘草(Huangqi-Gancao)の生薬ペアの中心成分はケルセチンであった。ネットワーク薬理学の手法を用いて、アレルギー性鼻炎におけるケルセチンの標的蛋白質14種を明らかにした。オボアルブミンで惹起したアレルギー性鼻炎のモデルマウスにケルセチンもしくは黄耆-甘草の生薬ペアを投与すると、症状を軽減し、免疫グロブリンEを低減した。ケルセチンと生薬ペアは、オボアルブミンが増大したインターフェロンγ・IRF1・RELA・NF-κBを減少したが、これらは全てネットワーク薬理学が予測した標的蛋白質に含まれていた。従ってケルセチンは、IFN-γ/IRF1経路およびNF-κB経路を調節して、マウスのアレルギー性鼻炎を改善した。