ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ハス(Nelumbo nucifera)鞘抽出物由来のケルセチンとその類縁体は、ACSL4を抑制して放射線抵抗性に対抗する

Quercetin and its derivatives from lotus (Nelumbo nucifera) seedpod extract combat radioresistance by suppressing ACSL4

要旨:
ハス(Nelumbo nucifera)の鞘を70%エタノールで抽出した。得られた抽出物は、主成分がケルセチン・ヒペロシド・ミケリアニンであり、放射線抵抗性を持つ乳癌細胞の増殖を阻害した。3化合物は癌細胞のDNAの修復システムを阻害するため、DNA損傷を蓄積してアポトーシスを誘導した。3化合物はまた、放射線抵抗性における重要な因子であるACSL4の発現を抑制した。放射線抵抗性の乳癌細胞を移植したマウスモデルにて、ケルセチンは腫瘍組織の成長を顕著に抑制した。