コロナウィルスにおける非構造蛋白質(NSP)16/10複合体の強力な阻害剤として、天然フラボノイドをコンピュータにて特定する
Computational Investigations to Identify Potent Natural Flavonoid Inhibitors of the Nonstructural Protein (NSP) 16/10 Complex Against Coronavirus
- 出典:
- Cureus
- 2024
- 16
- e68098
- DOI:
- 10.7759/cureus.68098
- 要旨:
- 非構造蛋白質(NSP)はウィルス中には存在しないが、宿主細胞中における増殖に必要な蛋白質である。SARS-CoV-2にはNSP16とNSP10の2種類のNSPが知られ、両者は複合体NSP16/10を形成する。複合体NSP16/10と各種フラボノイドとの親和性を、分子ドッキングで検証した。上位5化合物は、ヘスペリジン: −7.10 kcal/mol、ナリルチン: −6.90 kcal/mol、イソケルセチン: −6.14 kcal/mol、ミリセチン: −6.05 kcal/mol、シリビニン: −4.39 kcal/molであった。分子動力学シミュレーションの結果、SARS-CoV-2/NSP16/NSP10から成る複合体と100ナノ秒の相互作用を示したのは、ヘスペリジン・ナリルチン・イソケルセチンであった。