ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはHIF1A蛋白質を安定化して、圧迫が誘発した細胞死と腰部の椎間板変性症を軽減する

Quercetin relieves compression-induced cell death and lumbar disc degeneration by stabilizing HIF1A protein

要旨:
中医学では腰部の椎間板変性症の治療に芍薬甘草湯(Shaoyao Gancao decoction)を用いるが、ネットワーク薬理学とトランスクリプトームとの統合解析は、有効成分がケルセチンでその標的が低酸素誘導因子1α(HIF-1α)と予測した。椎間板変性症のモデルとして髄核由来間葉系幹細胞を機械的な圧迫下で培養すると、HIF-1αの発現が増大した。ケルセチンを投与すると、HIF-1αの安定化により、圧迫に起因する酸化ストレス・アポトーシス・生存率の低下を軽減した。HIF-1α阻害剤の存在下では、ケルセチンの保護効果が打消された。