輸血依存性サラセミア患者のケルセチン摂取が、鉄パラメータに及ぼす影響
Role of Quercetin Supplementation on Iron Parameters in Blood Transfusion-Dependent Thalassemia Patients
- 出典:
- Al-Rafidain Journal of Medical Sciences
- 2024
- 7, Special
- S29–S35
- DOI:
- 10.54133/ajms.v7i1(Special).883
- 要旨:
- 輸血依存性サラセミア患者110名を対象とする、ケルセチン摂取が血液の鉄過剰状態に及ぼす影響を検証した臨床研究。無作為化・二重盲検・プラセボ対照で実施した。被験者を2群に分け、介入群52名はケルセチン500 mg/dayを3ヶ月間摂取した。残る58名はプラセボを摂取して、対照群とした。摂取期間終了後の血液検査にて、ケルセチン群の血中鉄およびフェリチンは、対照群と比べて顕著に減少した(P=0.01, 0.001)。ケルセチンはまた、総鉄結合能(TIBC)を顕著に増大し(P=0.001)、不飽和鉄結合能(UIBC)は減少した(P=0.001)。従って、ケルセチンの摂取は、輸血依存性サラセミア患者の鉄過剰の軽減に有効である。