ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはKeap1/Nrf2/HO-1経路を調節し、APP/PS1二重遺伝子導入したアルツハイマー病の脳組織における酸化ストレスとアポトーシスを軽減して、認知障害を改善する

Quercetin Attenuates Oxidative Stress and Apoptosis in Brain Tissue of APP/PS1 Double Transgenic AD Mice by Regulating Keap1/Nrf2/HO-1 Pathway to Improve Cognitive Impairment

要旨:
遺伝子導入した家族性アルツハイマー病のモデルマウス(APP/PS1)にケルセチンを投与すると、モリスの水迷路およびY字迷路試験のスコアを顕著に改善して、認知機能の回復を示唆した。ケルセチンは血中のアセチルコリンを上昇するとともに、SODとGPxを増大し、活性酸素種を減少して抗酸化作用を発揮した。ケルセチンは海馬組織のKeap1を減少し、Nrf2とHO-1は増大しており、抗酸化作用はKeap1/Nrf2/HO-1の調節に基づいている。ケルセチンはまた、神経細胞のBcl-2を増大し、Baxとカスパーゼ-3は減少して、アポトーシスを阻害した。なお、ケルセチンの用量を100 mg/kgにした時に、ポジコンとして用いたドネペジル0.5 mg/kgと同等の薬効を示した。