ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

β-シクロデキストリンをナノキャリアに用いるケルセチンとドキソルビシンとの共送達は、Akt/NF-κB/ABCB1シグナル伝達経路を標的として癌細胞の多剤耐性を克服する

Quercetin and doxorubicin co-delivery using β-cyclodextrin nanocarrier overcomes multi-drug resistance in cancer cells via targeting Akt/NF-κB/ABCB1 signaling pathway

要旨:
ATP結合カセットトランスポーターの過剰発現は、多剤耐性の主要因である。β-シクロデキストリンをナノキャリアに用いてケルセチンとドキソルビシンとを共送達した多剤耐性癌細胞では、抗癌活性が復活した。ケルセチンはAkt/NF-κBシグナル伝達を弱め、過剰発現したATP結合カセットトランスポーターを下方調節した。両剤の共送達は、多剤耐性癌細胞に活性酸素種とDNA損傷を与え、細胞周期のG2/M期を停止した。