ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはSIRT1/ROS/AMPKシグナル伝達経路を介するオートファジーを活性化して、乳牛の卵胞囊胞にて酸化ストレスが顆粒膜細胞に誘発したアポトーシスを軽減する

Quercetin ameliorates oxidative stress-induced apoptosis of granulosa cells in dairy cow follicular cysts by activating autophagy via the SIRT1/ROS/AMPK signaling pathway

要旨:
乳牛由来の顆粒膜細胞に過酸化水素で酸化ストレスを与え、卵胞囊胞(排卵が正常に進まず卵胞の内部に液体が溜まった状態)の細胞モデルとした。オートファジーが減少してアポトーシスが増大したが、ケルセチンの投与で逆転した。活性酸素種除去剤であるN-アセチルシステインはケルセチンと同様に、オートファジーを活性化して、アポトーシスを阻害した。一方、SIRT1阻害剤もしくはAMPK阻害剤の存在下では、ケルセチンの効果が打消された。以上の結果より、SIRT1/ROS/AMPKシグナル伝達の調節を、ケルセチンの作用メカニズムとして提唱した。