非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)および心房細動の患者における、ウルソデオキシコール酸とケルセチンの肝臓の健康と心機能に関する併用効果
The combined effects of ursodesoxycholic acid and quercetin on liver health and cardiac function in patients with non-alcoholic fatty liver disease and atrial fibrillation
- 出典:
- Pathologia
- 2024
- 21
- 100-105
- DOI:
- 10.14739/2310-1237.2024.2.298891
- 要旨:
- 心房細動を併発した非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)の患者を対象とする、標準療法にウルソデオキシコール酸とケルセチンの摂取を追加した際の、肝臓の状態と心機能への効果を検証した臨床研究。被験者127名を無作為に3群に分け、42名は標準療法のみ行い(グループ1)、44名は標準療法に加えてウルソデオキシコール酸10 mg/dayを摂取し(グループ2)、残る41名は標準療法に加えてウルソデオキシコール酸10 mg/dayとケルセチン120 mg/day(40 mgを1日3回)との組合せを摂取した(グループ3)。3か月の治療期間が終了した後、肝臓の状態と心機能の検査を行った。全ての群にて肝臓の状態と心機能を改善したが、群間で顕著な違いを認めた項目は以下の通り。肝臓の硬さと脂肪肝: グループ2および3が有意、肝線維症の改善: グループ3。左心房径の減少: グループ3が有意、左室駆出率・拡張期充満・左室充満圧の改善: グループ3。