ネットワーク薬理学と分子ドッキングに基づく、不育症を改善するケルセチンの新しい分子メカニズム
New molecular mechanisms of quercetin in improving recurrent spontaneous abortion based on in-depth network pharmacology and molecular docking
- 出典:
- Frontiers in Chemistry
- 2024
- 12
- 1407667
- DOI:
- 10.3389/fchem.2024.1407667
- 要旨:
- 各種データベースから取得した、ケルセチンと不育症(再発性流産)に共通する遺伝子は25種であった。遺伝子オントロジー解析は、低酸素への応答とDNA損傷におけるアポトーシスシグナル伝達経路を示唆した。京都遺伝子ゲノム百科事典(Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes, KEGG)解析は、ケルセチンの標的としてIL-4とIL-13のシグナル伝達・免疫系におけるサイトカインシグナル伝達・アポトーシス経路を特定した。分子ドッキングは、各種標的蛋白質(MMP-9・AKT1・IL-1β・TNF・カスパーゼ-3)への高いケルセチンの親和性を示した。栄養膜細胞HTR-8/Svneoをリポ多糖で刺激した不育症の細胞モデルにて、ケルセチンは濃度依存的にIL-1β・TNF-α・IL-6の発現を低下した。