黄耆の主成分であるケルセチンは肺動脈平滑筋細胞のフェロトーシスを調節し、MAPKシグナル伝達経路を介して低酸素性肺高血圧を軽減する
Quercetin, the key constituent of Astragali Radix, modulates ferroptosis in PASMCs and attenuates hypoxia pulmonary hypertension via the MAPK signaling pathway
- 出典:
- Journal of Chinese Pharmaceutical Sciences
- 2024
- 33
- 714-729
- DOI:
- 10.5246/jcps.2024.08.053
- 要旨:
- 低酸素に起因する肺動脈性肺高血圧症の治療に、中医学では黄耆を用いている。ネットワーク薬理学は、有効成分がケルセチンで、標的とする生命事象がフェロトーシスと予測した。低酸素下で培養した肺動脈平滑筋細胞にケルセチンを投与すると、MAPKシグナル伝達を阻害し、鉄濃度を低減し、GPX4の発現は増大した。その結果、フェロトーシスを阻害して、ケルセチンの保護作用を細胞上で再現した。