ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

Aloysia gratissimaおよびルチンを亜急性投与したラットにおける、神経伝達物質の可用性・抗炎症作用・抗酸化作用

Neurotransmitter Availability and Anti-Inflammatory and Antioxidant Effects of Subacute Administration of Aloysia gratissima (Gillies & Hook) Tronc. and Rutin in Female Wistar Rats

要旨:
うつ病の患者の特徴として、慢性炎症・酸化ストレス・神経伝達物質の低下が挙げられる。リポ多糖を投与したラットは、血中の抗酸化能が低下し、海馬中のIL-1β・IL-6・TNF-α・C反応性蛋白質が上昇し、神経伝達物質(ドーパミンおよびセロトニン)は低下して、うつ病の三大特徴をシミュレーションした。Aloysia gratissima (クマツヅラ科の芳香のある低木)抽出物100 mg/kgもしくはルチン50 mg/kgを15日間投与すると、三大特徴全てを顕著に改善した。しかし、Aloysia gratissima抽出物50 mg/kgとルチン10 mg/kgとの共投与は、更に良好な結果となった。なお、Aloysia gratissima抽出物の主成分はルチンであった。