肺癌にケルセチンを送達して細胞毒性を強化する、新しいpH応答性ナノキャリアの開発と物性評価
Development and characterization of a novel pH-Responsive nanocarrier for enhanced quercetin delivery and cytotoxicity in lung cancer
- 出典:
- Inorganic Chemistry Communications
- 2024
- 170
- 113175
- DOI:
- 10.1016/j.inoche.2024.113175
- 要旨:
- 肺癌にケルセチンを送達すべく、キャリアーを新規に設計した。キトサン・ハロイサイトナノチューブ・グラフェン量子ドットの3種から成るキャリアーにて、ハロイサイトナノチューブはケルセチンの封入効率の向上に寄与した。また、グラフェン量子ドットは、複合材料からケルセチン放出を促進した。得られたナノ製剤は、pH 5.4にて97.5%のケルセチンを放出し、pH 7.4では67%の放出率であり、pH応答性を示した。ナノ製剤は、ヒト由来肺癌細胞株A549にアポトーシスを誘導したが、その内訳は初期アポトーシス: 74.4%、初期アポトーシス: 5.15%であった。