ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

内因性の硫化水素の誘導と酸化還元状態の調節により、イソラムネチンは閉塞した腎組織の線維症を軽減する

Isorhamnetin Alleviates Renal Fibrosis by Inducing Endogenous Hydrogen Sulfide and Regulating Thiol-Based Redox State in Obstructed Kidneys

要旨:
片側尿管結紮で惹起した腎線維症のモデルラットに、イソラムネチンを投与した。イソラムネチンは上皮間葉転換を阻害し、細胞外マトリックスの沈着を減少して腎線維症を軽減した。イソラムネチンは腎組織における硫化水素合成酵素(シスタチオニン脱離酵素およびシスタチオニンβ合成酵素)の産出を誘導した。増大した硫化水素は酸化ストレスを軽減するだけでなく、Keap1-Nrf2の相互作用を阻害してNrf2の核転写を促進した。