ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンの肝保護作用におけるp62/Keap1/Nrf2抗酸化シグナル伝達経路とJNKの関与

The involvement of p62–Keap1–Nrf2 antioxidative signaling pathway and JNK in the protection of natural flavonoid quercetin against hepatotoxicity

著作名:
Li-Li Ji
Yu-Chen Sheng
Zhi-Yong Zheng
Liang Shi
Zheng-tao Wang
出典:
Free Radical Biology and Medicine
2015
85
12-23
DOI:
10.1016/j.freeradbiomed.2015.03.035
キーワード:
肝細胞
L02
ケルセチン
肝保護
p62/Keap1/Nrf2
JNK
分子ドッキング
要旨:
ヒト肝細胞株L02にケルセチンを投与すると、各種化学物質が誘発した細胞毒性を軽減した。ケルセチンはNrf2の核転写を促進して、ARE依存性遺伝子の発現を上方調節した。ケルセチンはKeap1の発現には影響を及ぼさなかったが、分子ドッキングの結果は、Keap1のNrf2結合部位とケルセチンとの相互作用を示唆した。従って、Nrf2はKeap1から遊離して核転写が可能となった。ケルセチンはまた、p62の発現を増大しJNKを活性化したが、siRNAによるp62のサイレシングもしくはJNK阻害剤の存在下ではケルセチンの肝保護効果が失われた。