生活エッセンシャル8からメタボリックシンドロームまで: NHANESデータベースとケルセチンのネットワーク薬理学解析からの洞察
From Life's Essential 8 to Metabolic Syndrome: Insights from NHANES Database and Network Pharmacology Analysis of Quercetin
- 出典:
- Frontiers in Nutrition
- 2024
- 11
- 1452374
- DOI:
- 10.3389/fnut.2024.1452374
- 要旨:
- ネットワーク薬理学解析と分子ドッキングの結果、メタボリックシンドロームにおけるケルセチンの標的蛋白質は、IL-6・Bcl-2・TP53・IL-1β・MAPK1・CCL2の6種であった。生活エッセンシャル8(Life’s Essential 8, LE8)とは、米国心臓学会が定めた循環器の健康を促進するためのチェックリストであり、禁煙・運動・食事・睡眠・体重・血糖値・コレステロール値・血圧の8項目から成る。同学会が公開しているツールにて0~100点で循環器の健康状態が評価され、50点未満: 不良、50~79点: 中程度、80点以上: 高いとされる。NHANES(米国全国健康栄養調査、National Health and Nutrition Examination Survey)の計25,392人分のデータをもとに、LE8スコアとメタボリックシンドロームとの関連を調査したところ、負の相関を認めた。すなわち、LE8スコア80点以上のグループは、50点未満と比べてメタボリックシンドロームの進行が79%低かった(オッズ比: 0.21, 95%信頼区間: 0.17, 0.26, P<0.0001)。