ケルセチンはTGF-β1/Smad2/3経路を下方調節して、肺動脈性肺高血圧症における肺血管のリモデリングを制御する
Quercetin regulates pulmonary vascular remodeling in pulmonary hypertension by downregulating TGF-β1-Smad2/3 pathway
- 出典:
- BMC Cardiovascular Disorders
- 2024
- 24
- 535
- DOI:
- 10.1186/s12872-024-04192-4
- 要旨:
- Vivo: モノクロタリンで惹起した肺動脈性肺高血圧症のモデルラットに、ケルセチンを投与した。その結果、モノクロタリンがもたらした右室壁の肥大・肺動脈径の縮小・肺動脈平滑筋細胞の増殖および遊走因子の増大は、ケルセチンが改善した。特に肺平滑筋細胞の増殖と遊走は、肺動脈性肺高血圧症の原因である肺血管リモデリング(肺動脈内膜の増殖で血管が狭くなること)と関連しており、ケルセチンによる原因療法を示唆した。Vitro: ヒト肺動脈平滑筋細胞を血小板由来成長因子で刺激した肺動脈性肺高血圧症の細胞モデルにケルセチンを投与した。ケルセチンはTGF-β1/Smad2/3経路を抑制して、同細胞の増殖と遊走を阻害した。