ケルセチンはSirt3/SOD2/ミトコンドリア活性酸素種を介して、心筋の虚血再灌流傷害における心筋細胞のアポトーシスを阻害する
Quercetin Inhibits Cardiomyocyte Apoptosis via Sirt3/SOD2/Mitochondrial Reactive Oxygen Species during Myocardial Ischemia–Reperfusion Injury
- 著作名:
- Da Xiong
- Xin Wang
- Haiyu Wang
- Xia Chen
- Hongrong Li
- Yongwu Li
- Minghua Zhong
- Jingcheng Gao
- Zicong Zhao
- Wenjun Ren
- 出典:
- Heliyon
- 2024
- 10
- e39031
- DOI:
- 10.1016/j.heliyon.2024.e39031
- 要旨:
- 心筋を虚血再灌流したラットにケルセチンを投与すると、Bcl-2が増大しBaxとカスパーゼは減少して、心筋のアポトーシスを抑制した。ケルセチンは心筋組織のマロンジアルデヒド・乳酸脱水素酵素・クレアチンキナーゼを減少し、SOD・カタラーゼ・GPxは増大して、酸化ストレスと損傷を軽減した。ケルセチンがSirt3の発現を上方調節した結果、SOD2のアセチル化を促進して、ミトコンドリアの活性酸素種を減少した。しかし、siRNAにてSirt3をサイレシングしたマウスでは、ケルセチンの心筋保護効果が打消され、Sirt3/SOD2経路を明らかにした。別途実施した心筋細胞H9c2の低酸素再酸素化(虚血再灌流の細胞モデル)においても、ケルセチンの挙動とSirt3のサイレシングの影響が、動物実験と一致した。