ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンマイクロゲルは腸のメタボロームを変化して、in vitroで酸化的損傷を回復する

Quercetin microgels alter gut metabolome and reverse oxidative damage in vitro

要旨:
アルギン酸とキトサンから成るマイクロゲルを調製した。ケルセチンを含むアルギン酸/キトサンマイクロゲルと、空のマイクロゲルをそれぞれ添加して、ヒトの糞便培養を行った。短鎖脂肪酸をGCで分析した結果、ケルセチンを含むマイクロゲルは酢酸を増大し、イソ酪酸とイソ吉草酸の生成は減少した。両者の間で2倍以上の変化を認めた代謝物は、8時間で9種類、24時間で54種類であり、ケルセチン由来代謝物・アミノ酸誘導体・ヌクレオチド誘導体・有機酸が含まれていた。これらの代謝物はCaco-2細胞に保護効果を示し、リポ多糖が誘発した損傷と過酸化水素が誘発した脂質酸化を軽減した。