ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

食用プロバイオティクスを添加した桑実抽出物の液相発酵: イソケルシトリン濃度の向上・遺伝子標的の抑制・腎癌と炎症の抑制

Upgrading Isoquercitrin Concentration via Submerge Fermentation of Mulberry Fruit Extract with Edible Probiotics to Suppress Gene Targets for Controlling Kidney Cancer and Inflammation

要旨:
桑実抽出物に食用プロバイオティクス(Lactobacillus acidophilusもしくはBacillus subtilis)を添加して、液相発酵を行った。桑実抽出物に含まれるルチンは、プロバイオティクスにてイソケルシトリンに変換される。発酵前のイソケルシトリン濃度は80.12 μg/mLであったが、L. acidophilusを添加した発酵で190.73 μg/mLに上昇し、B. subtilisでは220.54 μg/mLに上昇した。それぞれの培養液をイソケルシトリン濃度が62.5 μg/mLになるように調整して、腎癌細胞株A498に投与した。A498の増殖阻害率は36および31%であり、PTGS2・PIK3CA・IGF1Rの各遺伝子発現を抑制した。