ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはp38を介したNrf2活性化と抗酸化酵素の誘導によって、リポ多糖がヒト大動脈内皮細胞に誘発した接着分子の発現と活性酸素種の産出を阻害する

Quercetin inhibits LPS-induced adhesion molecule expression and oxidant production in human aortic endothelial cells by p38-mediated Nrf2 activation and antioxidant enzyme induction

著作名:
Chuan Li
Wei-Jian Zhang
Balz Frei
出典:
Redox Biology
2016
9
104-113
DOI:
10.1016/j.redox.2016.06.006
キーワード:
アテローム性動脈硬化症
大動脈内皮細胞
ケルセチン
接着分子
p38
Nrf2
抗酸化作用
要旨:
ヒト大動脈内皮細胞をリポ多糖で刺激して、アテローム性動脈硬化症の細胞モデルとした。ケルセチンの投与は濃度依存的に、リポ多糖がもたらした細胞接着分子(E-セレクチンおよびICAM-1)の発現を抑制した。ケルセチンはNF-κBの活性化は阻害しなかったが、Nrf2を活性化して抗酸化酵素の産出を促進した。ケルセチンの抗酸化作用はp38阻害剤の存在下にて部分的に打消され、p38を介したNrf2の活性化を示唆した。