食物性ジヒドロケルセチンは、短鎖脂肪酸/miR-10a-5p/PI3K-Aktシグナル伝達経路を介して大腸炎を軽減する
Dietary Dihydroquercetin Alleviated Colitis via the Short-Chain Fatty Acids/miR-10a-5p/PI3K-Akt Signaling Pathway
- 著作名:
- Tong Liu
- Siqing Fan
- Pengfei Meng
- Mingxia Ma
- Yanxin Wang
- Jiaojiao Han
- Yufei Wu
- Xiao Li
- Xiurong Su
- Chenyang Lu
- 出典:
- Journal of Agricultural and Food Chemistry
- 2024
- 72
- 23211–23223
- DOI:
- 10.1021/acs.jafc.4c03278
- 要旨:
- デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)で惹起した大腸炎のモデルマウスにジヒドロケルセチン(別名: タキシフォリン)を投与すると、症状と腸内細菌叢の乱れを改善した。糞便移植実験の結果は、ジヒドロケルセチンの改善効果における腸内細菌叢の関与を示唆した。メタボローム解析は、ジヒドロケルセチンによる短鎖脂肪酸と胆汁酸の増大を示した。大腸炎のモデルマウスにて、短鎖脂肪酸は胆汁酸に比べて顕著な改善効果を示した。短鎖脂肪酸はmiR-10a-5pの発現を上方調節して、PI3K/Aktシグナル伝達を抑制した。従って、短鎖脂肪酸/miR-10a-5p/PI3K-Akt軸の存在が明らかなった。