イヌバラ(Rosa canina)メタノール抽出物とその成分ルチンは、C型ニーマン・ピック病の線維芽細胞にて、ミグルスタットよりも効率的にコレステロールを低下する
Rosa canina L. Methanol Extract and Its Component Rutin Reduce Cholesterol More Efficiently than Miglustat in Niemann–Pick C Fibroblasts
- 著作名:
- Dalanda Wanes
- Sherin Al Aoua
- Hadeel Shammas
- Friederike Walters
- Anibh M. Das
- Sandra Rizk
- Hassan Y. Naim
- 出典:
- International Journal of Molecular Sciences
- 2024
- 25
- 11361
- DOI:
- 10.3390/ijms252111361
- 要旨:
- C型ニーマン・ピック病は、リソソームにコレステロールが蓄積して機能不全を起こす遺伝性の疾患である。同病の患者から採取した線維芽細胞に、イヌバラ(Rosa canina)抽出物と構成成分であるルチンおよびケルシトリンをそれぞれ作用した。また、同病の治療薬であるミグルスタットをポジコンに用いた。イヌバラ抽出物は、小胞体とゴルジ体との間の輸送を改善して、細胞内のコレステロールを大幅に低下した。一方、ミグルスタットは単独投与でも、イヌバラ抽出物と組合せて投与しても、輸送に影響しなかった。ルチンとケルシトリンはコレステロールを低減したが、輸送経路には効果がなく、他成分が輸送の調節に関与している。