ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ルチンを含み、脳を標的とするナノリポソームの調製と薬物動態

Preparation and Pharmacokinetics of Brain-Targeted Nanoliposome Loaded with Rutin

要旨:
ルチンのバイオアベイラビリティと血液脳関門(BBB)透過性を向上すべく、ナノリポソームをキャリアーとして、トランスフェリンとルチンを共封入した。トランスフェリンを含まないナノリポソームは脳毛細血管内皮細胞株bEnd.3に影響を与えなかったが、トランスフェリンが存在するとナノリポソームが同細胞に取込まれ、BBB通過と脳標的の実現を示唆した。ラットにトランスフェリン-ルチン-ナノリポソームを経口投与した薬物動態試験にて、最大血中濃度(Cmax)はフリーのケルセチンの1.99倍、血中濃度時間曲線下面積(AUC)は2.77倍を記録した。