ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

新規FFAR1部分作動薬としてのケルセチン-3-オレエートAV2の抗炎症作用および抗鎮痛作用

Anti-Inflammatory and Antinociceptive Properties of the Quercetin-3-Oleate AV2, a Novel FFAR1 Partial Agonist

要旨:
遊離脂肪酸受容体1(FFAR1, free fatty acid receptor 1)は、炎症と疼痛に関与している。ケルセチンの3位にオレイン酸がエステル結合した誘導体AV2は、FFAR1の部分作動薬として機能した。リポ多糖で刺激したRAW264.7細胞にAV2を投与すると、TNF-αを減少して抗炎症作用を発揮した。ホルマリンで惹起したマウスの侵害受容と、ザイモサンで惹起したマウスの足のむくみも、AV2が軽減した。FFAR1拮抗薬の存在下では、AV2の抗侵害受容と足のむくみの改善の両効果が打消された。