血中脂質プロファイル・血圧・グルコースレベルへのケルセチン摂取の効果: システマティックレビューとメタ解析
Effect of quercetin supplementation on plasma lipid profiles, blood pressure, and glucose levels: a systematic review and meta-analysis
- 出典:
- Nutrition Reviews
- 2020
- 78
- 615–626
- DOI:
- 10.1093/nutrit/nuz071
- 要旨:
- 血中脂質・血圧・血糖値に関する、ケルセチンの臨床研究のシステマティックレビューおよびメタアナリシス。各種データベースにて、ランダム化比較試験で検索したヒット41件より、複数の関与成分・2週間以下の摂取期間・情報不足の文献・重複・総説を除外し、17件の論文を解析対象とした。データ分析には変量効果モデルを採用し、連続変数(総コレステロール・LDL・HDL・中性脂肪・収縮期血圧・拡張期血圧)は、加重平均差(WMD)および95%信頼区間を示した。結果として、ケルセチンは血圧の降下に有効性を認めた。すなわち、収縮期 (WMD: -3.09 mmHg, 95%CI: -4.59~-1.59, P=0.0001)、拡張期 (WMD: -2.86 mmHg, 95%CI: -5.09~-0.63, P=0.01)。一方、脂質プロファイルおよび血糖値には有意差がなかった。しかし、サブグループ解析により、8週間以上の摂取で、HDLと中性脂肪に顕著な変化を認めた。