ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ドキソルビシンとケルセチンとを二重担持したナノ粒子は、リンパ腫細胞への細胞毒性を高め、ドキソルビシンの心毒性を軽減する

Double encapsulation of doxorubicin and quercetin in nanoparticles enhances cytotoxicity in lymphoma cells and reduces doxorubicin cardiotoxicity

要旨:
多剤耐性と心毒性がドキソルビシンの欠点である。キトサン-アルギン酸ナトリウムナノ粒子にドキソルビシンとケルセチンを共担持して、粒径412 nmの送達システムを設計した。ナノ製剤はpH 5.0にて、72時間以内に98%のドキソルビシンと100%のケルセチンを放出した。ナノ製剤は、ドキソルビシン耐性のリンパ腫細胞株L5178Y MDRに相当する野生型よりも強い細胞毒性を示した。一方、心筋細胞H9c2には、ドキソルビシン単独投与時と比べて毒性が低減した。