外傷性脳損傷の動物におけるケルセチンの治療効果とメカニズムの解明: メタ解析とネットワーク薬理学
Uncovering the therapeutic efficacy and mechanisms of Quercetin on traumatic brain injury animals: a meta-analysis and network pharmacology analysis
- 出典:
- Metabolic Brain Disease
- 2025
- 40
- 13
- DOI:
- 10.1007/s11011-024-01449-x
- 要旨:
- ケルセチンを用いる外傷性脳損傷の動物実験の論文をメタ解析した結果、炎症・酸化ストレス・アポトーシスを阻害して症状を改善した。次に、ケルセチンと外傷性脳損傷の遺伝子情報を基にネットワーク薬理学解析を行った。各種データベースより取得した両者に共通する29種の遺伝子は、フェロトーシスに関連していた。遺伝子オントロジーと京都遺伝子ゲノム百科事典(Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes, KEGG)解析で濃縮した結果、フェロトーシス関連遺伝子にはHIF-1・IL-17・PI3K/Aktの各シグナル伝達経路が含まれていた。また、コア蛋白質としてHIF1A,・IL6・JUN・TP53・IL1B・PTGS2・PPARG・EGFR・IFNG・GSK3Bの10種を特定した。分子ドッキングの結果、ケルセチンはこれらの10種全てに高い親和性を示した。