ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ルチンの抗うつ効果における、PPARγを介してNF-κBシグナル伝達経路を抑制する重要な役割

Key role of PPARγ mediated suppression of the NF-κB signaling pathway in rutin's antidepressant effect

要旨:
社会的な孤立ストレスで惹起したうつのモデルマウスにルチンを投与すると、うつ様行動と不安行動が減少した。ルチンは海馬におけるPPARγの核移行を促進して、NF-κBシグナル伝達経路を抑制した結果、海馬中の炎症誘導物質を軽減した。PPARγ拮抗剤の存在下では、ルチンの抗うつ効果が打消され、ルチンによるPPARγへの直接作用を示唆した。別途実施した分子ドッキングと表面プラズモン共鳴分析の結果、ルチンとPPARγとの高い親和性と相互作用を明らかにした。