ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンによるHMGB1転座およびRAGE/NF-κBカスケードの調節は、NC/Ngaトランスジェニックマウスのアトピー性皮膚炎を軽減する

Modulation of HMGB1 translocation and RAGE/NFκB cascade by quercetin treatment mitigates atopic dermatitis in NC/Nga transgenic mice

要旨:
アトピー性皮膚炎の発症モデルであるNC/Ngaトランスジェニックマウスの発症後に、ケルセチンを2週間投与した。ケルセチンはアトピー様の皮膚病変の進行を抑制し、過角化症・不全角化・表皮肥厚を軽減し、マスト細胞と炎症細胞の浸潤を抑制した。ケルセチンはまた、Nrf2の核移行を促進して、細胞質内のHMGB1とRAGEを減少し、核内ではNF-κB・ERK1/2・COX-2・TNF-α・IL-1β・IFNγの発現を低減した。よって、ケルセチンはNrf2の活性化と、HMGB1/RAGE/NF-κBシグナル伝達の調節によりアトピー性皮膚炎を軽減した。