ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

心筋梗塞後の好中球細胞外トラップ形成に対抗する、有望なケルセチンによる治療

Quercetin is a potential therapy for post-infarction NETosis formation

要旨:
手術による心筋梗塞の治療は、虚血再灌流傷害に伴う好中球細胞外トラップ(NET)の形成リスクがある。ケルセチンによるNET形成の抑制効果を検証すべく、ラットの左前下行枝の結紮を40分間行い、その後90分間の再灌流にて、心筋梗塞のモデルとした。再灌流開始の10分前にケルセチンを投与したラットは、対照群と比べて顕著にNET形成が減少した。同時に、心機能(収縮期血圧・1回拍出量・心拍出量・1回仕事量)を改善して、心筋梗塞の治療効果も示唆した。