テトラヒドロイソキノリン骨格を有するケルセチン誘導体が強化した生理活性: 親油性・酵素阻害・抗酸化作用・細胞毒性への影響
Enhanced Bioactivity of Quercetin–Tetrahydroisoquinoline Derivatives: Effect on Lipophilicity, Enzymes Inhibition, Antioxidant Potential, and Cytotoxicity
- 著作名:
- Marija Vučkovski
- Ana Filipović
- Milka Jadranin
- Lela Korićcanac
- Jelena Žakula
- Bojan P. Bondžić
- Aleksandra M. Bondžić
- 出典:
- International Journal of Molecular Sciences
- 2024
- 25
- 13076
- DOI:
- 10.3390/ijms252313076
- 要旨:
- イミンのFriedel-Crafts反応にて、ケルセチンの8位にテトラヒドロイソキノリン部分を導入した。得られた2種誘導体は、ケルセチンと比べて親油性とラジカル消去活性が向上し、金属(銅・亜鉛・鉄)イオンのキレーション能力はケルセチンと同等であった。新規誘導体のブチリルコリンエステラーゼの阻害作用はケルセチンと同等であり、アセチルコリンエステラーゼの阻害作用は低下した。子宮頸癌および乳癌細胞株(HeLa・MDA-MB-231・MDA-MB-468)における細胞毒性は、ケルセチンと同等~低下の範囲であった。