ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

乳清蛋白質でリポソームを修飾して、抗酸化作用とケルセチンのバイオアベイラビリティを向上する: コーティングと挿入の修飾戦略の比較

Comparative evaluation of whey protein isolate-modified liposomes for enhanced antioxidant activity and bioavailability of quercetin: Coated versus insertion strategies

要旨:
ケルセチンには苦みがあり、苦み隠しには乳清蛋白質が汎用されている。リポソームを乳清蛋白質を修飾するにあたり、コーティングと挿入の二通りを調製し、ケルセチンを封入した後の物性を比較した。X線回折は、コーティングした方が狭いピークを与え、挿入時に比べて安定であった。ムチンの吸収能力は、コーティングの方が優れていた。脂質の酸化阻害率はコーティングが49.65±2.10%の最大値を示し、フリーのケルセチンや挿入リポソームを上回る抗酸化作用であった。模擬消化液中では、コーティング・挿入ともにケルセチンの漏洩を最小限にして差がなく、ともにバイオアベイラビリティの向上を示した。