II型糖尿病患者のCOVID-19罹患における、ケルセチン治療の有効性
Effectiveness of the quercetin use in patients with COVID-19 with concomitant type 2 diabetes mellitus
- 著作名:
- Zoriana Tylishchak
- Oleksandra Pryshliak
- Oleksandr Boichuk
- Sergiy Fedorov
- Andrii Protsyk
- Taras Kobryn
- Ruslan Miziuk
- 出典:
- Wiadomości Lekarskie
- 2024
- 77
- 1962-1968
- DOI:
- 10.36740/WLek/191875
- 要旨:
- II型糖尿病患者のCOVID-19罹患における、ケルセチン治療の有効性を検証した臨床研究。被験者60名を無作為に2群に分け、30名は通常の治療にケルセチン500 mg/dayの静脈注射を追加し、残る30名は対照群として通常の治療のみ行った。10日の治療期間を経て検査を行った。その結果、ケルセチン群は対照群と比べて顕著に、全身の衰弱が軽減し(P=0.017)、体温が正常化し(P=0.023)、急性期パラメータ(血中のIL-6・C反応性蛋白質・フェリチン)が低下し(P<0.05)、呼吸不全の症状が減少して入院期間が2日間短縮した(P=0.017)。また、毛細血管鏡検査にてケルセチン群は、毛細血管周囲のむくみとヘモジデリンの沈着が有意に減少して(P<0.05)、毛細血管における血流の改善を示唆した。