ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

L-アルギニンは、ルチンの水溶性と抗3CLpro活性を改善するが、細胞レベルでの抗ウィルス活性は示さない

L-Arginine Improves Solubility and ANTI SARS-CoV-2 Mpro Activity of Rutin but Not the Antiviral Activity in Cells

要旨:
SARS-CoV-2の主要酵素である3CLproに、ルチンが阻害作用を示すことは、よく知られている。しかし、ルチンは水溶性に乏しく、医薬品としての実用化が覚束なかった。今回、L-アルギニンとルチンとを混合することで、水溶性と3CLproへのKi値とIC50値を改善した。しかしながら、細胞レベルでSARS-CoV-2の複製を阻害することは出来なかった。別途実施した分子ドッキングからは、ラムノースを有さないイソケルシトリンが、初期ヒットから有望化合物を見出すためのスタート地点であることを示唆した。