ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

農産業廃棄物としてのキャラウェイ(Carum carvi L.)を有効活用する: 抗肥満効果と化学的性質

Caraway (Carum carvi L.) Agro-industrial Waste; Anti-obesity Effect and Chemical Characterization

要旨:
キャラウェイは果実のみ香辛料に利用され、廃棄される他の部分を有効活用すべく、地上部分と根をエタノールで抽出した。粗抽出物から得た酢酸エチル画分を、高脂肪食で惹起した脂質異常症のモデルマウスに投与すると、他の画分と比べて顕著に改善効果を示した。酢酸エチル画分の主成分はイソケルシトリンとp-クマリン酸であったが、HPLCでそれぞれを分取した。DPPHラジカル消去作用(IC50: 10±2.5 μg/mL)・膵リパーゼ阻害活性(IC50: 93.54±2.62 μg/mL)・α-アミラーゼ阻害活性(IC50: 50.70±2.83 μg/mL)は全て、イソケルシトリンの方が高く、有効成分であると結論した。