クローン病の炎症経路を標的としたケルセチンとケルセチン代謝物(Q3OG)による治療の可能性: ネットワーク薬理学と分子動力学アプローチ
Unveiling the therapeutic potential of Quercetin and its metabolite (Q3OG) for targeting inflammatory pathways in Crohn’s disease: A network pharmacology and molecular dynamics approach
- 要旨:
- ネットワーク薬理学解析は、クローン病の標的蛋白質の上位がAKT1・MMP9・EGFR・MMP2・TNFであると予測した。分子ドッキングの結果、AKT1との結合エネルギーは、ケルセチンの代謝物であるケルセチン-3-グルクロン酸抱合体が−10.4 kcal/mol、ケルセチンが−8.4 kcal/molと算出した。両化合物のAKT1との相互作用を実証すべく、300 Kにおける100 nsの分子動力学シミュレーションを行い、複合体の安定性・コンパクト性・残留柔軟性・水素結合相互作用のデータを取得した。