ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンを含むセレンナノ粒子による乳癌細胞の抑制・抗酸化作用・分子結合の親和性

Investigating the Tumor-Suppressive, Antioxidant Effects and Molecular Binding Affinity of Quercetin-Loaded Selenium Nanoparticles in Breast Cancer Cells

要旨:
ケルセチンの抗癌活性の増強とセレンの毒性の軽減を念頭に置き、セレンナノ粒子にケルセチンを担持して、粒径が117 nmでゼータ電位が−37.8 mVのナノ製剤を得た。乳癌細胞株MCF-7に対するナノ粒子のIC50値は25 μMであり、フリーのケルセチンと比べて大幅に向上した。ケルセチン-セレン複合体としての分子ドッキングにて、PDL-1(−4.93 kcal/mol)・PD-1(−4.98 kcal/mol)・Atg-13(−5.83 kcal/mol)と高い親和性を示し、免疫チェックポイントPD-1/PD-L1およびオートファジーの阻害を示唆した。