薬物が誘発した腎症の治療における重要なルチンの役割を、ネットワーク薬理学と分子ドッキングが明らかにする
Unveiling the substantial role of rutin in the management of drug-induced nephropathy using network pharmacology and molecular docking
- 出典:
- International Immunopharmacology
- 2025
- 146
- 113911
- DOI:
- 10.1016/j.intimp.2024.113911
- 要旨:
- 薬物性腎症とルチンに関連する遺伝子情報を基にネットワーク薬理学解析した結果、XDH・CD38・TNF・PTGS2・CA4・PDE5A・AKR1B1・TERT・ALOX5・NOX4・ACHE・ADORA1・IL-2・CA2がルチンの標的蛋白質であった。ルチンの抗酸化作用が薬物性腎症を改善する際の標的はXDH・NOX4・ADORA1であり、抗炎症作用の標的はTNF・IL-2・ALOX5・PTGS2であり、線維化抑制の標的はALOX・NOX・TNFと判明した。他にルチンが関与するメカニズムとして、代謝経路(AKR1B1)・細胞シグナル伝達(CD38、NOX4、TERT)・腎血流(ACHE、PDE5A、PTGS2)の調節が挙げられる。