ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

セリシンが安定化する乳化ゲルを用いる、ケルセチンによる糖尿病性創傷の治療効果の改善

Sericin stabilized emulgel for improving therapeutic efficacy of quercetin in treatment of diabetic wound healing

要旨:
ケルセチンを含むナノ乳化ゲルを安定化すべく、セリシン(カイコが絹の生産の際に作る蛋白質)を配合した。得られたナノ乳化ゲルの粒径は809.2±21.3 nmで、ゼータ電位は−42.9±3.79 mVであった。ナノ乳化ゲルは大腸菌に抗菌活性を示し、最小発育阻止濃度が3.125±0.4 μg/mLで、最小殺菌濃度は6.25±1.2 μg/mLであった。糖尿病性創傷のモデル動物にナノ乳化ゲルを局所適用すると、フリーのケルセチン適用群および対照群と比較して顕著な(P<0.001)改善効果を認めた。