ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

エンジュ(Sophora japonica)のつぼみの焙煎が、抗菌活性と抗酸化作用に及ぼす影響: ルチンとケルセチンの関与

Effects of Roasting on Antibacterial and Antioxidant Properties of Sophora japonica Buds—The Involvements of Rutin and Quercetin Constituents

要旨:
エンジュのつぼみ(槐花)を、熱風乾燥もしくは焙煎(黄色・濃い黄色・焦げ・黒焦げ)の各条件にて加熱処理した後、メタノール抽出を行った。得られた抽出物の抗菌活性・抗酸化作用・ケルセチンの含量は全て、濃い黄色に焙煎した槐花が最も高かった。240℃までの加熱では、ルチンの減少に応じてケルセチン含量が増加したが、300℃で加熱すると両方とも減少した。抗菌活性と抗酸化作用は両方とも、ルチンよりケルセチンの方が優れており、ケルセチン量を最大化した焙煎条件が最も強かった事実と一致した。