ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

女性アスリートの高強度インターバル運動と連続運動における、ケルセチンの摂取がサーチュイン-1・脳由来神経栄養因子・インスリン様成長因子-1に及ぼす影響

The effect of quercetin supplementation on the responses of sirtuin-1, brain-derived neurotrophic factor and insulin-like growth factor-1 to high intensity interval exercise and continuous exercise in female athletes

著作名:
Elham Ghasemi
Shila Nayebifar
出典:
Journal of Sport and Exercise Physiology
2024
17 (4)
15-33
DOI:
10.48308/joeppa.2024.236069.1269
キーワード:
臨床研究
無作為化
二重盲検
プラセボ対照
並行群間
ケルセチン
高強度インターバル運動
連続運動
SIRT1
脳由来神経栄養因子
IGF-1
要旨:
21.3±6.1歳の女性アスリート40名を対象とする、ケルセチンの摂取と運動前後における神経マーカーの応答との関係を検証した、臨床研究。神経マーカーは、サーチュイン-1(SIRT1)・脳由来神経栄養因子(BDNF)・インスリン様成長因子-1(IGF-1)の3種である。被験者をランダムに、1) 高強度インターバル運動+ケルセチン摂取群、2) 連続運動+ケルセチン摂取群、3) 高強度インターバル運動+プラセボ摂取群、4) 連続運動+プラセボ摂取群の4群に10名ずつ割当て、二重盲検で実施した。ベースラインの測定として、それぞれの運動を行い、その前後に採血を行い血中の神経マーカーを測定した。高強度インターバル運動は、最大酸素摂取量の90%となる運動を4分間行った後3分間の休息を1セットとして、4セットを行う。連続運動は、同じ時間で最大酸素摂取量の60%となる運動を継続する。ベースラインとして両方の運動とも、神経マーカー3種を顕著に増大した(P<0.001)。その後、14日間を摂取期間として、ケルセチン(500 mg/day)もしくはプラセボを摂取した。14日目に再び運動とその前後の採血を行った結果、ケルセチン群はプラセボ群と比べて、運動の前後における神経マーカー3種の応答が有意であった(P<0.01)。しかし、高強度インターバル運動と連続運動との群間では、神経マーカー3種の応答に差がなかった。