ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

腸内細菌は動脈硬化におけるケルセチンの効果を調節する

Gut microbes modulate the effects of the flavonoid quercetin on atherosclerosis

要旨:
アポリポ蛋白質E(APOE)が欠損したマウスに高炭水化物食を投与して、アテローム性動脈硬化症を誘発した。ケルセチンの投与は、血管のプラーク面積を低減して、アテローム性動脈硬化症を改善した。無菌のマウスで同様の実験を行ったが、ケルセチンの効果はなく、腸内細菌叢の関与を示唆した。通常のマウスでは、ケルセチンの投与が代謝物である3,4-ジヒドロ安息香酸(3,4-DHBA)の腸内濃度を上昇したが、無菌マウスでは3,4-DHBAに変化がなかった。また、3,4-DHBAの濃度と血管のプラーク面積との間には、負の相関関係があった。