ケルセチンはEGFRに結合し、フェロトーシスと炎症を阻害して、妊娠高血圧腎症における内皮機能不全を軽減する
Quercetin alleviates endothelial dysfunction in preeclampsia by inhibiting ferroptosis and inflammation through EGFR binding
- 著作名:
- Meiting Shi
- Lu Sun
- Jiachun Wei
- Yao Shen
- Jian Wang
- Ping Zhang
- Xiaofeng Yang
- Yuzhen Ding
- Wanchang Yin
- Xinyao Lu
- Xuesong Yang
- Guang Wang
- Ruiman Li
- 出典:
- Communications Biology
- 2025
- 8
- 90
- DOI:
- 10.1038/s42003-025-07547-5
- 要旨:
- 妊娠高血圧腎症の患者から採取した胎盤サンプルは、正常な妊婦と比べてACSL4が上昇し、GPX4とSLC7A11は低下して、フェロトーシスが顕著であった。血液サンプルは、IL-6・TNF-α・sFlt-1が上昇し、IL-10・PLGFは低下して、炎症を示唆した。子宮および卵巣動脈の結紮で惹起した妊娠高血圧腎症のモデルラットにケルセチンを投与すると、血圧と尿中の蛋白質を正常化すると共に、上記のフェロトーシスおよび炎症マーカーを改善した。ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)をエラスチンで刺激して、妊娠高血圧腎症の細胞モデルとした。ケルセチンの投与は、フェロトーシスと炎症を軽減すると共に、ZO-1を増大して内皮機能の改善を示唆した。