ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

静電的にフコイダンとキトサンをコーティングしたナノリポソームは、ルチンの安定性とバイオアベイラビリティをを高める

Fucoidan and chitosan electrostatically coated nanoliposomes enhance physicochemical stability and bioavailability of rutin

著作名:
Jieyu Han
Yuehong Pang
Xiaofang Shen
出典:
International Journal of Biological Macromolecules
2025
301
140450
DOI:
10.1016/j.ijbiomac.2025.140450
キーワード:
キトサン
フコイダン
ナノリポソーム
ルチン
安定性
生体適合性
要旨:
陽電荷を持つキトサンと陰電荷を有するフコイダンは静電的に自己集合して、リポソームのコーティングに利用できる。フコイダン/キトサンでコーティングしたナノリポソームにルチンを封じ込めて、粒径が346 nmでゼータ電位が−33.5 mVのナノ製剤を、ルチンの封入効率77.01%で得た。コーティングは、ルチンの熱・酸化・UVに対する安定性を高めただけでなく、pH安定性を3~11の範囲に拡大した。ルチンの放出率は模擬胃液中で6.86%、模擬腸液中で50.47%を記録した。Rh123細胞へのルチンの取込み率はフリーのルチンの189%であり、生体適合性も向上した。